算数・数学という学問は、仮説(正解までの道筋・解き方)を立てる力や、その仮説が正しいかどうかを確かめる力を養います。つまりは、正しい選択肢・答えを選ぶ力が身に付くと思います。これは大切な事だと僕は思っています。

例えば僕は昔発電所を建てた事がありますが、発電所を建てて運営する時に、電気を作る為の原料をどうする、運転員さんを何人雇用してどう運転する、どう運転の計画を立てるか、どれくらい稼働すれば利益がでるのか、これくらい稼働させる為には何が必要なのか、このトラブルが起きた時はどういう対処をすれば良いのか(原料の水分値をいくらにすべきか、形状は何が最適か)。挙げだしたらキリはありません。

ここに対する判断スピードが遅い、数字が分からないとなると、物事はうまくいかないです。つまり、子供たちがこれから先の人生で何かを創る・経営する場合、算数的な思考、正しい選択肢を選ぶ力というのが必要になる事は言うまでもありません。

一方で、正しい選択肢を選べたら必ず幸せになれるかというと、決してそうではない気がします。そもそも人生に正しい選択肢なんて用意されてないからです。選択肢は無数にあります。

正しい選択肢を選ぶ事。これは大切です。必須です。算数・数学で必ず身に付けたい力。ただ人生はそれだけではうまくいくわけがない。選んだ選択肢を正しくする事の方がはるかに大切です。

どんな選択肢を選んでも、人生楽なんてできないです。子供たちの将来もそうです。自分の息子たちに対しても心からそう思います。この先の将来、何を選択するにしても楽して夢や目標を叶えられるほど人生はそんなに甘くない。自分で選んだ道を正しくするしかない。

だから僕は塾生に言います。「頑張ったら受かる、頑張らなかったら受からない。人に与えられた才能に多少の違いはある。ただ大差はない。時間は平等に与えられている。頑張るか頑張らないか。それだけ。」

僕は、中学受験は第一志望に落ち。大学受験は第一志望に受かりました。会社生活でもうまくいかなかった事もあればうまくいった事もあります。毎回、選んだ選択肢を正しくはできないです。高い目標であればあるほど実現は難しいですし、毎回成功しているという事はそもそも目標設定が低い気もしますよね。そもそも何でもうまくいく人生なんて何の面白みもないですし。成功だけしてる人なんて世の中存在しないです。

僕は受験に対して否定的ではないです。その知識が直接的に社会で役に立つかと言えばそうではないですが、一つの目標に向かって泥臭く努力する事、選んだ選択肢を正しくしていく過程というのは、必ず将来に繋がると思っています。(別に受験じゃなくてもいいです。甲子園を目指して野球に打ち込むでも何でも、目標を定めて目指す行為が尊いと思います。)

やまさき塾では、生徒が選んだ選択肢を正しく出来る様に、その努力を一緒に支えますし、僕自身も選んだ選択肢を正しくする背中を見せて、塾生や子供達にも伝えていきたいと思っております。